■TAKAのボルドー便り■

「21.ルモンタージュ」へ 「23.カティの一日」へ

ページに戻る

22.カディヤックAC

今回はシャトー・レイノンで作られている甘口ワインをご紹介します。
アペラシオンはカディヤックACになります。
カベルネが搬入される前の一時、ソーヴィニオンのお遅摘みを冷凍圧搾しようとしているところです。昨年ドワジ・デーヌで紹介したカジェットと呼ばれる篭をのせたトラックが畑に横付けされています。これに葡萄を入れて凍結させてから写真にある圧搾器で果汁を得ます。


カジェットの中の葡萄を圧搾器に入れているところです。作業をしているのは教授のご長男のファブリス君です。
教授も今日は珍しく御機嫌でポーズをとってくれています。写真の左下は次男のジャン・ジャック君です。
二人とも未来の大醸造家、というところでしょうか。ワイン造りに関してもうほとんどすべてのことを知っていることには頭がさがります。

写真でおわかりのようにソーヴィニオンではあまり貴腐がつかないうちに収穫され、圧搾されます。酸度を持たせてフレッシュなワインを作りたい意図からです。これにたいしてセミヨンでは充分に貴腐がつくまで待っています。この二つのブレンドがバランスの良い甘口を産み出す秘密です。


滴りをちょっと味見をしてみます。大変濃縮されている素晴らしい果汁です。


別な日の貴腐がついたセミヨンの圧搾後です。ヘタが見えますがエグラパージュをせずに圧搾するのです。ヘタが圧搾された葡萄の中で通り道をつくり粘度の高い果汁を効率よく流れ出る助けをするのです。


ヒーターをいれて醗酵停止を防いでいます。今年は約30樽分の収穫がありました。

醗酵中のセミヨンです。


このあと幾多の過程をすぎてご覧のような甘口ワインに完成していきます。
教授のエスプリを感じさせる味です。


「21.ルモンタージュ」へ 「23.カティの一日」へ

ページに戻る