■TAKAのボルドー便り■

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28.メドック散歩

大変ご無沙汰しております。済みません、3月まで冬眠しておりました。
目覚めてみれば、やはり春の日ざしを浴びたくて、今日は「ポルト・ウーヴェールト」ということもあり、メドック地方に散歩にきています。
この催しのお陰で今日はこの地方の70あまりのシャトーが予約無しで見学できます。
ラツールやムートンはその対象になっていないものの、例えばポーイヤックではリンシュ・バージュやピション・ロングヴィル・バロンが今回のリストに載っています。


何処に行こうかと迷った末自分でもあまり行く機会がない最北端への行程を決めました。題して「人知れぬメドック」です。
が、どっこいそこにはラ・ツール・ドゥ・ビィやレゾルム・ソルベ等、日本で知られているシャトーも数多あります。しかし今回は不思議な旅をテーマに、知られたシャトーよりも自分達がまだ知らない街を目指そうということになりました。そこでまずはブレニャンという街を目指します。
ここを選んだのは今回の催しの案内のパンフにその街のレストランが掲載されていたということが大きな理由です。湾岸でとれた魚料理、有名なポーイヤックの子羊を使った料理が得意とのこと。

生憎の強い雨の中、ひたすら北を目指します。途中、皆さんが良く御存知のシャトーのトレードマークともいえる石造りの門を通過する直前にワンショット!
運悪くワイパーが邪魔をしてしまいました。
サンテステフまではスイスイいける私ですが、そこから先は迷いに迷いました。やっとその街に到着。
お腹も空いてその街のレストランについたのは午後1時でした。
中にはいれば典型的な田舎のレストランです。

今日は「ポルト・ウーヴェールトの特別メニューをご用意しております」ということで・・・
私は昨日ジロンド河でとれたウナギの
ニンニクとパセリを効かせた炒めもの

カミさんはボルドー風カタツムリの煮込み
メインはポーイヤックの子羊のロースト 大変素朴なデザートで
もうお腹は一杯です。

選んだワインは勿論、この土地のものからです。リストには地元ワインがズラリと並びます。右端の数字が値段です。単位は勿論ユーロです。ここの中ではツール・オー・コッソンしかしらなかったのでこれの96ハーフを注文しました。
16ユーロですから、およそ2,100円くらいでしょうか。ちょっと高いかな?
子羊は田舎風ソース?のせいで、妙にテカテカした写りの悪い写真になってしまいましたがこれが絶品でした。
ハーフでは飲み足りないと思っていたら隣のカップルが僕達のワインを飲んで下さいといってくれて嬉しかった。しかしそんなにワインが欲しい顔をしていたのだろうか??



ブレニャンのブドウ畑です。
有名どころのシャトーのそれに比べてどこかほのぼのとして見えるのですが。
  

その後、この近辺のいくつかのシャトーを訪問しました。ユニークなシャトーを見つける事が目的なのですが、そう簡単には出くわしません。シャトー訪問で面白いのは、ワインの性格がその作り手のそれに似ているということを見い出した時です。

あるシャトーで試飲。濃くて立派ですが中身がない。あれっ、と思っているとそこのオーナーはなかなかの自信家。
「1/3が新樽ですか」との質問に不機嫌そうに「ウチは昔から1/2です」とのこと。ワインの質は新樽の比率では決まらない筈なのですが。
その上、「あなた方はバイヤーですか」と尋ねられました。日本のバイヤーなら素人の集まりの「ポルト・ウーヴェールト」にはまず来ないでしょう。そうですよね?

別のシャトーでは珍しいタンクをみました。タンクの背丈がかなり低いのです。
 

赤ワイン醸造の際に果帽と果汁のコンタクトを保つためだそうです。果帽は果汁に浮いている状態ですから、このタイプのタンクは果汁量に対して最大限の果帽との接触を可能にする、というわけです。
こんな北のシャトーでこれ程の設備があるということにも驚かされました。正しく濃縮された味わいで、素晴らしいものでした。ここでは少量生産のスペシャルキュベもありました。ポーイヤックの格付けものとくらべて遜色がないということで、試飲させて頂いた印象では確かに大柄で目が詰まっていて良く出来ています。
これは買おうと思いましたが値段を聞かされてびっくり。ボルドーでは少し前までの格付け2級に匹敵する値段を提示されました。
ちょっと考えましたが、またいつでもこれるという安心感があるので今回は諦めました。ツーリストできていれば多分買っていたと思います。

地図をみていてビイ港という港があることがわかり、いってみたくなりました。なぜならこのあたりのシャトーは「何処何処ビイ」と名のるところが多いからです。しかしたどりついてびっくり!

これが港です。
でもなんという安堵感でしょう。
水平線は勿論海ではありません。
ジロンド河です。
その下に位置するサン・クリストリーという港も同様でした。
愛らしい港だと思いませんか?

今日、最後に訪問したのはこの港と同じ名前のシャトーです。

樽には全く入れていないというここのワインは果実味を適度に持っている柔らかい味わいでした。96年のマグナムを買ったら、エチケットを貼るというのでここで一枚パチリ。
このマグナム約1,700円也。
シャトー巡りというよりはメドック散歩でしたが、メドックの春を堪能していただけましたら幸いです。

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