■TAKAのボルドー便り■

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46.ローヌ地方への訪問

11月下旬に恒例のアカデミーアモリムの2003年度グランプリ受賞式出席のためにローヌ地方を訪問しました。受賞セレモニーの合間にシャトーグリエとギガルの見学が組み込まれたプログラムでしたので、期待感も高まったローヌ行きでした。

ボルドーから飛行機でリヨンへ、そしてそこからはチャーターしたバスでまずは一路、シャトーグリエへと向かいます。

さりげなく書かれたシャトーグリエという看板を左手に見ながら、坂道を上っていきます。ローヌ河がすぐ近くであることがわかります。

 

いきなり真っ暗闇にちかい、小さな小さなカーヴに案内されます。これなら確かにフランスで一番小さなアペラシオンであることが実感できます。
醸造所を見たかったのですが、時間がないということと、こちらは30人というグループでしたのでこれは断念。いきなり2001年のテースティングへとすすみました。
その後1993年を利きましたが、個人的な意見ではやはりシャトーグリエという個性的なアペラシオンを持つワインでもヴィオニエは早飲みの方が良いという印象でした。

コンドリューをあとに、途中、例の有名な斜面を窓に映しながら、こんどはコート・ロテイーへとバスは向かいます。

ギガルでは地下のカーヴに案内され、ここでもいきなりテースティングでした。
 

 
しかし、白に関してはヴィオニエで造られたラ・ドリアンやマルサンヌ主体のエルミタージュ・ブランの一つ、エクスヴォト、赤ではムーリンヌ、ランドンヌはもとより、シャトーダンピュイやお目当てのラ・チュルクまで登場し、大変有意義な時間を過ごしました。

 
2時間以上に及んだテースティングの後は、ご覧のとおり。

その夜は、シャトーダンピュイで受賞セレモニーでした。
今年は例の青ピーマンの香りを研究したドミニク・デゥブベ氏がグランプリを、そして次席にはランス大学でシャンパーニュの泡の研究をされているジェラール・リジェーベレール氏がそれぞれ選ばれました。
リジェーベレール氏の写したシャンパンの泡は大変美しく、興味深いものです。彼のご好意でその一部の写真と彼の研究データーを「ヴィノテーク12月号・シャンパーニュ特集」で紹介します。是非、ご覧ください。

今回はギガルでのテーステイングに圧倒され、また食の都、リヨンで解禁直後のボージョレ・ヌーヴォーに出会い、疲れた(贅沢!)けれど、至福の時を過ごした2日間でした。

ついでに、2003年ヴィンテージに関する追加情報。
ある醸造アドヴァイザーの話ですが、2003年はそれなりに良いヴィンテージだったといいます。ただし非常にバラツキが多く、それが畑ごと、シャトーごとに現れているようです。少なくとも一年間の熟成の様子をみてみないと正確な判断はできないということでした。
しかしいえることはあれだけの猛暑だったので、土壌に水分貯蓄能力がある粘度質土壌が有利だったようで、たとえばメドックではポーイヤックから北が良かったということでした。

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