■TAKAのボルドー便り■

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65.チキンラーメンの発明者

普段何気なく食べているインスタントラーメンですが、そこには大変な苦労の歴史があることを最近知りました。日清食品の創始者である安藤百福氏が2007年1月に亡くなられたのを機に、チキンラーメンのホームページに行き着きました。そこには安藤氏のインスタントラーメン創作に向けた文字どおり、不眠不休の努力と情熱が語られていました。

それを読むにつれ、彼のインスタントラーメン発明史を自分のアロマの研究、又、きいろ香誕生に至る過程、というようなものとを知らぬまに重ね合わせていました。それに気が付いたとき、このインスタントラーメンに不思議な程、親近感が湧くと同時に、安藤氏のなし得た偉業に敬服するに至ったのです。

まず、フランスから日清のホームページへアクセス、チキンラーメン誕生の歴史を紐解きます。

こんなことをやっていたら、無性にチキンラーメンが食べたくなってきました。そこで無理をいって日本の友人から早々に送ってもらい、ご覧のようにボルドーの街並に溶け込み?ながら、インスタント食品の英知を味わいました。
(写真撮影はいわずもがな3分間で仕上げました!)


ラーメンだけではちょっとお腹が物足りないので、これにかやくご飯をつけました。
そしてきいろ香!不思議にもチキンラーメンとも合うのです。
 

何気ない普段の和食に、さりげなく寄り添えるワインってそうあまりないのではないでしょうか。
野口宇宙飛行士も宇宙空間で食べたという日清のインスタント麺。Takaがボルドーで食しても、別に何もかわらないのですが、香りを嗅ぎ、一口食べれば、小さい頃の思い出が鮮明に浮かび上がるのは不思議でした。香り、音、味、というものは人間の感情、思い出と深い関係があるのですね。

さて、これだけでは終わりません。日清のインスタントラーメン発明記念館に行きたくなってしまったのです。それは大阪の池田というところにあります。
幸い、「きいろ香2006」のお披露目で日本に行くことになり、これはチャンスとばかりに発明記念館の訪問を決めたのでした。きっと何か研究のヒントになる事と出逢うに違いない、という期待を持ってそこを訪れました。

エントランスからすぐに目を惹く掘建て小屋。
これこそ、安藤氏のインスタントラーメン研究所であり、その発祥地であったのです。
内部は当時の様子が再現されています。
  
ここで、麺を蒸してチキン味のスープを染み込ませ、奥の大鍋でフライ麺作製をしていたのだと思われます。

折しも安藤百福氏追悼展の開催で、彼にまつわる貴重な情報を展示しておりました。


なかでも彼の語録の一同展示は壮観の一言に尽きます。
この廊下を読みながら通り過ぎればあなたは別人になる、なんでも出来ると思えるようになる、不思議な力を持てるようになるかのようです。
”人類は麺類である”というのも彼の言葉だったのですね。
廊下の奥に鎮座する彼の写真からはオーラが発せられているかのようです。

3分間で作るインスタントラーメンが戦後の人々に喜びをもたらした仕掛け人はただの人ではありませんでした。
努力、情熱、あきらめない事、そして発想の転換、という私が研究で一番大切な要素と考えていたこれらの事を再確認すると同時に、ワイン造りにも共通している、人々への幸せを願う、という精神も吸収して帰路につきました。きいろ香もそうなれるように、頑張っていきたいと思います。

最後に安藤百福氏のご冥福をお祈りいたします。
Taka

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